180 :キチママまとめちゃんねる 2014/11/11(火) 19:51:18 ID:1GJ6NeoYF
子供の頃、私は世界で一番かわいい女の子と信じてた。本当に。心から。
親が共働きで、ほとんど祖父母に育てられ、その祖父母がいつもそう言ってたから。

10代終わるくらいまで信じてた。
自分が世界一と称えられない、モテもしない現状については「みんなブッチギリ世界一すぎて
逆に美しさがよくわからないのだ」「美しすぎて引いてるのだ」とか色々な理由を思いついては、
現実とすり合わせをしてた。

自分が美少女と信じているので、自分に自信があった。
雨にも負けずのように、喧嘩をいさめ、人の労働をかって出た。
世界一美しいのだから、神様からのギフトを貰ってるのだから、それぐらいは当然すべき
責務だと思ってた。
勉強も運動も頑張った。「顔ばっかりね」となってはいけないと思ってたから。

20歳をすぎて、年々段々と育っていた疑惑がポンとある日はぜて、「あれ私、美人じゃない」と
気づいた。
美人じゃない。むしろチュートリアルの福田に似てる。美人ではないのだ、と。

「私って美人よね」と他人に言ったり振る舞ったりしたことはないので、それからも日常は特に変わらな
かったが、私にとっての世界は変わった。
前ほど晴れの日は綺麗に見えないし、音楽を聴いてもつまらなく、本を読んでも心が動かず、
炊き立てのご飯は美味しくなくなった。
他人におせっかいして何かすることもめっきり減り、仕事に就いて仕事に追われて暮らした。

その後幼馴染に繁華街で偶然会った。
「昔は○○(私)ってなんでか可愛かった。なんか覇気のある元気そうな可愛さだった。
今はなんか小さくまとまったなって感じだ」と言われ、幼馴染の同伴者が幼馴染に「失礼だよ」と怒ってくれた。